日中関係の国際シンポジウム資料①:平川均理事長の挨拶

INAFと早稲田大学東アジア国際関係研究所 共同国際シンポジウム

挨 拶 文

 皆さん、こんにちは。東北亞未来構想研究所の平川です。本日の早稲田大学東アジア国際関係研究所と私たちの東北亞未来構想研究所との合同国際シンポジウム「近現代日中関係の多角的な視点」の開催に当たりまして、ご挨拶をさせて頂きます。

 先月、日中関係は国交正常化からちょうど50年になり、それは他方では、台湾の人々との新たな関係が始まることにもなった50年目ということになります。この50年間を振り返りますと、政治的にも経済的にも、また私たちの生活でも劇的な変化が起きました。このような時期に、この地域の平和と繁栄に向けて考える、劉傑先生の東アジア国際関係研究所と共同の国際シンポジウムを開催できることになり、感謝に耐えません。

 ところで、私たちの一般社団法人・東北亞未来構想研究所についてはご存じない方が多いと思います。簡単にご紹介させて頂きます。

 東北亞未来構想研究所は、2020年10月1日、新型コロナ感染症で世界中にロックダウンが広がり、日常生活が制限される真っただ中で一般社団法人として誕生しました。

 誕生が2020年であったことには、李鋼哲所長の強い意志がありました。李所長はこれまで自身を「東北アジア人」と言ってきましたが、それは中国と朝鮮半島、そして日本を故郷と思う経歴があり、加えて2020年がちょうど還暦に当たる年でもありましたので、志を同じくする人々と共に出発したいという考えがあったからです。

研究所は、東北アジア、またアジア地域の人々が互いに相手を尊重して相互理解を深め、平和と繁栄の地域社会を創るために、過去と現在を未来につなげる場を創ることを目的にしています。また2020年は新型コロナによる逆境であればこそ、そうした集まりを始めるに相応しいということもあったように思います。

 とはいえ、対面での最初の集まりは、半年後の昨年3月27日、金沢での第1回総会でした。それ以降、幹事の先生方とともに、研究会を始め、渥美国際交流財団との共催のアジア未来フォーラム、また台北でのアジア未来会議でのセッションの開催など、ほぼ毎月に近い形で研究会を開催してきました。会議と研究会は基本的にZoomで、一部を対面とZoomのハイブリッド方式で行ってきましたが、これも空間の壁を越えることで、活発な研究活動の場として形が整いつつあります。皆様方には、ネット上のINAFのホームページをぜひ開いていただければ、と思います。

 さて、本日の国際シンポジウムは、最初にお話しいたしましたように、私たちにとってとても重要な記念すべきシンポジウムになります。ご講演者、ご報告者の方々の貴重な体験に基づくご講演や、深い裏付けを持った研究報告は必ず参加して下さいました皆様の期待に副うものと信じております。私も、大いに学ばせて頂こうと思っています。

 本日の国際シンポジウムにお集まり下さいました皆様とともに、今後の地域の平和と発展を願いながら、ご挨拶に代えさせて頂きます。

 ありがとうございました。